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ドロドロ血液も玉ねぎでサラサラ

血液ドロドロというと、すぐに出てくるフレーズが、高脂血症、高血糖、動脈硬化、高血圧、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞、喫煙、疲労、ストレス、生活習慣病などです。それでは、なぜ、このようなことが血液ドロドロとつながってくるのでしょうか。もう少し、この血液ドロドロという現象を掘り下げて考えてみましょう。そもそも、血液ドロドロの定義が何かということを考えてみると、「なるほど」、となるはずです。
血液ドロドロの反義語は、ご存知のとおり血液サラサラですが、この「サラサラ」も「ドロドロ」も流動性を表す言葉です。それでは、何のどういう状態における流動性なのでしょうか。何のは、当然「血液の」です。それでは次に、どういう状態かといいますと。これは、「血液が毛細血管を通過するときの」状態を意味しています。太い血管を血液が流れるときには分り難いのですが、末梢の極めて細い毛細血管を血液が通過するときには、血管壁と血液との間で大きな摩擦を生じます。ここでもう一つ、この血管壁との摩擦を考えるときに重要なファクターがあります。それは、血液の中の細胞成分です。細胞成分には赤血球、白血球それと血小板の三種類があります。また、これらの細胞成分にはそれぞれ特徴的な機能があり、これが、血液の流動性、すなわち血液のドロドロ、サラサラと密接に関わっています。

流動性に関わる赤血球の機能

毛細血管の直径は6μm程度であるのに対して、赤血球の直径は約8μmと毛細血管の直径よりも大きく、したがって、赤血球はそのままでは毛細血管を通過できません。そこで、通過するときにはその形を変形させます。この機能のことを変形能と呼んでおり、この機能が低下すると血液は流れ難くなります。

流動性に関わる白血球の機能

白血球も赤血球と同様に変形能を持っていますが、赤血球とは異なり、血管壁にへばり付くための粘着能を備えています。これによって白血球は血管の中をゆっくりと移動し、体内に侵入してきたウイルスや細菌を攻撃します。この機能が強く発現すると血液は流れ難くなります。

流動性に関わる血小板の機能

血小板には、血管の損傷部位に寄り集まって血管の傷口を塞ぎ、止血するための機能として凝集能があります。この機能が亢進すると血液は流れ難くなります。
赤血球の変形能、白血球の粘着能、血小板の凝集能はそれぞれが独立して変動していますが、ときには同時に高くなったり低くなったりする場合もあります。いずれにしても、血液ドロドロは、これらの機能のレベルが変化することによって起こってくることが、お分りいただけたかと思います。それでは次に、これらの機能はどのようなときに高くなったり低くなったりするのかを、以下にまとめて記載しました。

赤血球の場合

赤血球の変形能が低下する原因の一つとしては、食事による影響が考えられます。動物性脂肪に多い不飽和脂肪酸は赤血球の膜を堅くしてしまうため、形態的変化が抑制され、その結果、変形能は低下してしまいます。逆に、魚肉に多いω-3脂肪酸は膜を柔らかくして変形能を高める効果があります。すなわち、牛や豚肉ばかりを食べていると血液ドロドロになってしまい、一方、魚肉をよく食べれば血液サラサラになるというわけです。また、変形能とは違いますが、血糖値が高い状態では、赤血球はくっつき合って塊を形成してしまうため、毛細血管を通過し難くなります。逆に、血糖値が下がれば分散して通過し易くなります。

白血球の場合

白血球は、喫煙、ストレスや過労などの要因で活性化され、粘着能が高まることが知られています。すなわち、これらの要因は白血球を血管壁にくっつき易くして、血液ドロドロの原因となります。

血小板の場合

血小板は血圧が高い状態では凝集能が亢進します。また、血液中の中性脂肪が高く、レムナントと呼ばれる中性脂肪の燃えカスが増えてくると、赤血球からADPと呼ばれる血小板活性化物質が放出されて血小板が活性化されます。この場合もやはり血小板の凝集能が高まります。
それではここで、血液ドロドロに関するこれまでの内容を整理してみましょう。血液には赤血球、白血球、血小板と呼ばれる細胞成分があり、それぞれが、変形能、粘着能、凝集能という機能を持っています。そして、変形能が低下したり粘着能、凝集能が上昇したりした場合には、血液は流動性が低下して流れ難くなります。各機能を血液ドロドロの方向に変動させる要因は、動物性脂肪の偏食、高血糖、喫煙、ストレス、過労、高脂血症など、いずれも生活習慣病の主要なファクターばかりです。血液ドロドロが何故、生活習慣病と密接に関係しているのかということが、これでうなずけたのではないでしょうか。それでは次に、血液ドロドロをサラサラに変えて生活習慣病を予防、改善していくための対策について、考えてみることにしましょう。
ドロドロの血液を日常の生活の中で予防あるいは改善していくためには、日々の習慣と食生活を見直し、ドロドロになるような習慣や偏食を避け、逆に血液をサラサラにしてくれるような食材やサプリメントを摂取することが推奨されています。血液をサラサラにする食材や機能性サプリメントとしては色々なものが知られ既に利用されています。例えば、蕎麦のルチン、トマトのリコピン、納豆のナットウキナーゼ、青魚のDHAやEPA、コンブやワカメのアルギン酸など沢山ありますが、近年、特に知名度が高くなってきた食材として玉ねぎがあります。いまや玉ねぎといえば、血液サラサラの代名詞とも言える存在となってきました。ここからは、血液ドロドロを改善してサラサラにする玉ねぎの機能性について、話をしていきたいと思います。
玉ねぎに含まれている代表的な機能性成分としては、アリシン、硫化プロピル、ケルセチンが知られています。アリシンは本来アリインとして玉ねぎの中に存在していますが、玉ねぎをすりおろしたり切ったりして細胞が壊れると、アリナーゼと呼ばれる酵素が活性化されて、アリインをアリシンに変換します。元々のアリインは無臭ですが、イリシンは独特の刺激臭のある香味成分で、イオウ原子を含んだアミノ酸の一種です。硫化プロピルは、アリシンと同様にイオウ原子を含んだ玉ねぎ特有の辛味成分です。ケルセチンは、野菜の中では玉ねぎに特に多く含まれているポリフェノールの一種で、玉ねぎの苦味成分です。以下には各成分の機能性をまとめて記載しました。

アリシン

アリシンは血小板の凝集能を抑制して血液をサラサラにし、血栓の形成を抑える効果や、血中の脂質を下げる働きがあります。また、末梢血管を拡張して血行を改善し、脳梗塞や心筋梗塞への予防効果も期待できます。さらに、抗酸化作用を有しており、動脈硬化や糖尿病への効果も知られています。アリシンは血液サラサラ関連の効果以外にも、ビタミンB1の吸収を促進して疲労回復にも効果があります。

硫化プロピル

硫化プロピルは、血液中のグルコース代謝を促進して血糖値の低下を図り、糖尿病を予防します。また、硫化プロピルは加熱により酸化されるとトリスルフィドという物質に変わり、中性脂肪やコレステロールの代謝を活発にして高脂血症、動脈硬化、血栓症、高血圧などを予防します。トリスルフィドがさらに過熱酸化を受けてセパエンという物質に変わると、トリスルフィドの効果がさらに増強されます。

ケルセチン

ケルセチンには脂肪の吸収を抑制する効果があり、脂肪の排出を高めて血液をサラサラにする効果があります。また、抗酸化作用を有しており、癌の予防効果が期待できます。
以上が玉ねぎに含まれている成分の主な機能性であります。これらの機能性を有効に体内に取り込んで生活習慣病の予防改善に利用するためには、玉ねぎを摂取する際の調理方法に注意が必要です。先ず、これらの成分はいずれも水溶性なので、あまり長時間、水で洗ったり浸したりしていると、有効な成分が溶出してしまうので気を付けましょう。玉ねぎを使った料理のスープには、有効な成分が多く含まれるので残さないようにしましょう。以下には、アリシン、硫化プロピル、ケルセチンが持っている機能性を、有効に摂取するための注意点を各々まとめて記載しました。
アリシンは加熱するとメチルアリルトリスルフィドという物質に変わりますが、この物質もアリシンと同じく血液をサラサラにする効果があるので、アリシンについては、生でも加熱調理しても問題ありません。
硫化プロピルについては、脂質代謝の効果を期待するのであれば加熱調理して、血糖の低下を期待するのであれば生で摂取するとよいでしょう。
ケルセチンは熱に対して比較的安定なので、生でも加熱調理しても特に問題はありません。
最後に、生活習慣病とは異なりますが、血液中の水分が減少すると、やはり血液がドロドロの状態になります。特に、夏場などの熱い時期に多量の汗で水分が失われ補給が滞ると、血液がドロドロとなり、熱中症を発症してしまいますので気を付けましょう。